雨を感じるグラフィック展〜たった1つの雨から生まれた400の言葉たち〜



日本には四季があり、その折々にさまざまな表情を見せてくれます。私たち日本人はその中で暮らしてきたからこそ、自然を描写する様々な表現があります。雨の名前にはその豊かさが顕著に現れており、一説によるとその数は400種類以上とも。しとしとと降る雨、ざーっと強く降る雨、雨雲がないのに降る雨。同じ降り方でも違う呼び名があったり、季節によって呼び方を変えたり。日本人は雨に対してニュアンスの異なるきめ細やかな感覚を有していたのです。和歌や俳句、短歌、演歌の歌詞。日本人は昔から、自然の変化を敏感に「感じとる」ことで多くの文化を創造してきました。しかしながら、現代日本には娯楽がそこかしこに溢れており、日本人が大切にしてきた自然を「感じとる」機会が減ってきています。そしてそれは、日本人の感じとる力が育んできた「文化」や「創造する力」が失われていくことに繋がるのではないか、と危機感を感じました。そこで、本展ではグラフィックデザイナーが作り手として主催する、「雨を感じる」をテーマとしたグラフィック作品を紹介します。「感じとることで」生み出されることの可能性や、素晴らしさをビジュアルデザインの力を通して感じて頂けましたら幸いです。




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